☆雑草をめぐる人々の価値観
冬の季節の話題としてはふさわしくはないが、趣味の一つが「草むしり」である。庭にはスギナ、ヨモギ、ヤブカラシ、ドクダミ、チドメグサなどが顔を出す。こうした雑草を無心で抜き取る。草むしりはまるで雑念を払う修行のようなものだ。きょう19日午後、石川県立自然史資料館で開催されたシンポジウム「石川県の雑草」を聴講してきた。雑草についていろいろ考えさせられた。
昭和天皇のお言葉に「雑草という草はない。どんな植物でもみな名前があって、それぞれ自分の好きな場所で生を営んでいる」という有名なフレーズがある。その雑草の定義は何だろうか。話題提供の一人、本多郁夫氏(県地域植物研究会)がこう述べていた。「雑草は許可なく生える草と定義されることがあり、迷惑な草と思われがちですが、食料になったり、薬草になるなど有用なものが多くあります」と語り、コナギ、ミズオアイ、ホテイアアオイ、スギナ、セイタカアワダチソウを題材にその有用性について説明した。植物研究者の古池博氏(同)の話は哲学的だった。人間の都合で道路雑草、農耕雑草、すき間雑草などと呼ばれ、
人々の暮らし方の変化にともない、雑草と呼ばれるようになった。反対に作物として利用されていたのに雑草になったものもある。雑草は人の価値観にもとづく定義である。
確かに雑草であるか、花であるかは人の価値観でもある。5月に花咲く、シランはラン科の多年草で紫紅色の花が目をひきつける。このころになると、茶花としてシライトウやシマススキとともに床の間に飾ったりもする=写真=。でも、切り花として出回るような植物ではない。ヒメリュウキンカ(キンポウゲ科)は園芸用として国内に持ち込まれた外来種といわれる。春に黄色い花をつけ、そのあざやかさは50年ほど前まで金沢ではこの時節のあこがれの花だったと説明されていた。湿潤な土地を好み、繁殖力が強いのが特徴で金沢城公園の二の丸広場では駆除作業も行われているとのこと。あこがれの花が雑草化した事例ではある。
マメ科のクズは「秋の七草」の一つ。なじみのある植物だが、樹木をすっぽり覆うほどのたくましさに驚かされることもある。当初、土砂崩れ防止の目的でアメリカに渡ったクズは、いまでは「モンスターKudzu(カズ)」と増えすぎが現地でも嫌がれているという。前述の古池氏は雑草の定義をこう述べていた。「人類とともに進化してきた植物のうち、人の統制・管理に従順には従わない一群」と。言い得て妙。まさにモンスター植物だ。
⇒19日(日)夜・金沢の天気 はれ
れ、樹齢190年と推定される。近江の唐崎の松は、松尾芭蕉(1644-94)の「辛崎( からさき )の松は花より朧(おぼろ)にて」という句でも有名だ。
その横に、これも名木のスターである根上松(ねあがりのまつ)の世継が植えてある=写真・下=。根上松は三本の幹をむき出しの根っこが支え、樹齢は210年といわれる。盛り土を徐々に取り除き、カタチづくった松だ。世継の松はこれから盛り土が除かれ、根上松の様相を現すのだろう。
は介添えをし、供えた料理を一つ一つ口頭で丁寧に説明する。演じる家の主(あるじ)たちは、どうすれば田の神に満足いただけるもてなしができるかそれぞれに工夫を凝らす。
出動させていたが、ことしからは10㌢以上積もれば除雪作業を行う。実際に雪道を車で走ると緊張感に包まれる。教訓を生かした「5㌢はやめ」の除雪はありがたい。
生徒たちは8つのグループに分かれて世界農業遺産をテーマに生物多様性や農業の発展、産業の発展、伝統文化、食文化、教育、発信などについて、それぞれの地域(サイト)の特徴や課題を話し合った。その内容を「GIAHSユース宣言」(13項目)としてまとめた。以下抜粋。
ースサミット」を企画した狙いは、GIAHS地域の「サスティナビリティ」を高めることだ。自身も同じ想いでユースサミットを傍聴していたので、生徒たちのユース宣言を聴いて、その力強さに心が励まされた。
冒頭で3人の大使があいさつした=写真=。セネガルの大使の話には驚いた。「私もノト出身です。日本のノトに興味がここに来ました」と。会場が一瞬、「えっ」という雰囲気に包まれた。スマホで調べると、確かにセネガルの西の方にティエス州ノト市がある。スペルも「Noto」と書く。さらに検索すると、JICA公式ホームページに「地域は海沿いのため一年を通して気候が良く、また地下水が豊富にあるため、玉ねぎやジャガイモ、キャベツの野菜栽培に非常に適した地域であり、セネガルの80%の野菜生産量を担っている」と説明があった。イタリアのコレシカ島にも「Noto」というワイン用のブドウ栽培の産地がある。日本、イタリア、セネガルの「Noto」で姉妹都市が結べないだろうか、そんなことがひらめいた。
申請の翌年2011年6月10日、中国・北京で開催されたFAO主催のGIAHS国際フォーラムで、能登と当時に申請していた佐渡市の申請などが審査された。自身も北京に同行しその成り行きを見守った。審査会では、能登を代表して七尾市長の武元文平氏と佐渡市長の高野宏一郎氏がそれぞれ農業を中心とした歴史や文化、将来展望を英語で紹介した。質疑もあったが、足を引っ張るような意見ではなく、GIAHSサイトの連携についてどう考えるかといった内容だった。申請案件は科学評価委員20人の拍手で採択された。日本の2件のほか、インド・カシミールの「サフラン農業」など合わせて4件が採択された。日本では初、そして先進国では初めてのGIAHS認定だった。
は元の姿と戻りはじめた。午後7時47分ごろに満月の姿に戻った。立冬が過ぎて夜空を見上げることはほとんどなかったが、きょうは珍しく終日晴天に恵まれ、夜までもった。おかげで天体ショーを観察することができた。
サンバのリズムに乗ってテンポよく歌い踊る松平健の後ろでは、腰元と町人風のダンサーたちが乱舞する。サンバは肌を露わにしたダンサーが踊る姿をイメージするが、赤い衣装を着た腰元ダンサーの方がむしろ艶っぽくなまめかしい。さすがに、オリンピックの開会式では時間もなく無理だろうと思ったが、それ以来、家飲みのときにネットで楽しませてもらっている。
さらして乾燥させる。渋味が抜け、紅色の甘く、やわらかい干し柿となる=写真・上=。この時季に町を訪れると、農家の2階の窓際や軒先に柿が吊るされている様子がそこかしこで目に映る。
風機の風でさらす。こうすることによって、カビや雑菌の繁殖が抑えられ、柿の酸化防止と果肉色をきれいにする効果がある。二酸化硫黄の使用量や残留量は食品衛生上で問題のない量だという。
ほか、新型コロナウイルスのワクチン接種が進んだことで世界的に経済活動が再開し、原油の需要が膨らんでいると報道されている。また、ドルと円の為替相場が円安にぶれていて、このところ114円前後が続いている。