☆ワクチンへの期待と憂鬱
新型コロナウイルスの感染状況が悪化している。朝日新聞Web版(5月14日付)によると、政府がきょう14日午前に開いた専門家による「基本的対処方針分科会」では、特別措置法に基づく緊急事態宣言の対象に、北海道、岡山、広島の3道県を新たに加える諮問を出し直し、了承された。期間は今月16日から31日まで。また、群馬と石川、熊本の3県は、緊急事態宣言に準じる「まん延防止等重点措置」の対象地域に加えた。期間は16日から6月13日まで。
石川の「まん延防止等重点措置」の対象地域は金沢市となる。「重点措置」の適用が決まったことを受けて、石川県の谷本知事は、今月31日と来月1日に県内で行う予定の東京オリンピックの聖火リレーの公道での開催を中止すると発表した。聖火リレーの代替方法を検討するという(時事通信Web版)。
金沢市に住んでいて、ただただ待っているのがワクチン接種だ。同市のワクチン接種の予約受付は今月6日に始まったが、自身の予約はまだ取れていない。市のコールセンタ-とはようやく12日に電話が繋がった。ところが、ワクチン接種を行う市内201の医療機関はすでに申し込みが満杯の状態で、今月31日から再度、予約受付を開始するとの返事だった。この日、予約受付に使用しているアメリカの顧客管理システム「Salesforce」が一時ダウン、予約受付もストップするなど混乱が続いていた。
友人たちとメールでやり取りすると、「ワクチン神話はそのうち崩壊する。オレは接種しない」との意見もある。この声は少数派だが、確かに、石川県ではファイザー製のワクチンを2回接種(3月13日、4月3日)を終えた病院の女性職員が感染したことが報じられた(4月12日付・メディア各社)。2回のワクチン接種を完了しているにもかかわらず発症することを、「ブレイクスルー感染」と言うそうだ。また、全身にアレルギーが出たり、急に血圧が低下して気分が悪くなったという、アナフィラキシー・ショックを体感した知人もいる。さらに、次々と出現する変異株にワクチンがどこまで効果があるかは不透明という印象はぬぐえない。
一方で、「ワクチン先進国」のアメリカの疾病対策センター(CDC)は、新型コロナウイルスを巡る指針を改定し、ワクチン接種を完了した人は屋外および屋内の大半の場所でのマスク着用は不要と定めた。また、 ソーシャルディスタンス(社会的距離)についても、大半の場所で維持する必要はないとした。ただ、航空機や電車、空港や駅、病院では引き続きマスクの着用を推奨した(5月13日付・ロイター通信Web版日本語)。
アメリカでは、医療従事者の25%が接種拒否しているとニュース(2021年1月8日付・ロイター通信Web版日本語)になっていたが、その後、どのような展開になっているのか。日本でもことし2月から医療従事者480万人に対するワクチン接種が始まったが、これまで1回接種は336万人、2回接種は152万人となっている(総理官邸公式ホームページ・5月13日付)。単純に計算すると5月に入っても、144万人が1回も接種していないことになる。率換算で30%だ。これはワクチン配布の単なる遅れなのか、あるいは拒否なのか。
日本ではワクチンの普及が遅れているがゆえにワクチンに対する疑心暗鬼が生じるのか。期待と憂鬱が交錯する。とりとめのない話になってしまった。(※写真は、ラファエロ作『アテネの学堂』)
⇒14日(金)夜・金沢の天気 くもり
えられる。「立てばシャクヤク、座ればボタン、歩く姿はユリの花」と。花は精気を放ち、心を和ませてくれる。
烏山頭ダムは10年の歳月をかけて1930年に完成したものの、日本国内では1923年に関東大震災があり、ダム建設のリ-ダーだった八田にとっては予算的にも想像を絶する難工事だった。5月8日が命日というのは、ダム建設後、軍の命令でフィリピンの綿花栽培のための灌漑施設の調査のため船で向かう途中、アメリカの潜水艦の魚雷攻撃で船が沈没し亡くなった。その日が1942年の5月8日だった。終戦直後、八田の妻は烏山頭ダムの放水口に身投げし後追い自殺する。
瞬間は見ることができたが、残念ながら「ため息」は聞いたことがない。ただ、「兼六園にカキツバタの花音を聞きに行く」、なんと風流な言葉か。その兼六園がしばらく閉鎖されるとのニュースが流れてきた。
また、時事通信Web版(同7日付)によると、ドイツ政府は生産能力の増強を目指すべきだとして消極的な姿勢を示した。報道官は声明で「ワクチン生産の障害となっているのは、生産能力と高い品質が要求されることであって、特許ではない」と強調。「知的財産権の保護は技術革新の源泉であり、将来もそうあるべきだ」と指摘した。
せっかく来たのにと文句の一つでもと思わないでもなかったが、「市の健康政策課の担当者からは医療機関に電話で直接申し込むことができる言われましたよ。わざわざ足を運んだのですから、受付の登録をしてくださいよ」とお願いした。すると、「当院では直接受け付けておりませんので市のコールセンターにお電話ください」の一点張りだ。すると、「そんなダラなね。せっかく来たのに」と背後から声がしたので振り返ると、順番待ちの人が5人いて、私と受付の女性のやり取り聞いていたようだ。「市のコールセンターに電話をかけたけど、電話が繋がらんからわざわざ来たんや。それがダメならどうすりゃいいんや」と、杖をついた高齢の男性が怒りだした。一触即発の状況だととっさに思い、「ここで言い合っていてもラチがあきませんので、自宅から気長にコールセンターに電話しましょう」と場をなだめて外に出た。
先日、輪島市門前町の「黒島天領祭」の関係者から電話でヒアリングがあった。黒島はかつて北前船船主が集住した街で、貞享元年(1684)に幕府の天領(直轄地)となり、立葵(たちあおい)の紋が贈られたことを祝って始まった祭礼とされる。輪島塗と金箔銀箔で飾った豪華な曳山=写真=が特徴で、毎年8月17、18日に行われる。自身もこれまで祭りに参加する学生たち40人ほどを連れて黒島を訪れている。昨年(2020年)は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため中止となっていた。
当時テレビで熊本城の被災の様子が報じられていた。かろうじて「一本足の石垣」で支えられた「飯田丸五階櫓(やぐら)」を見に行った。ところが、石垣が崩れるなどの恐れから城の大部分は立ち入り禁止区域になっていて、見学することはできなかった。ボランティアの腕章を付けた女性がいたので、「被災した熊本城でかろうじて残った縦一列の石垣で支えらた城はどこから見えますか」と尋ねた。すると、「湧々座(わくわくざ)の2階からだったら見えますよ」と丁寧にもその施設に案内までしてくれた。
るりと一周したが、飯田丸五階櫓だけでなく、あちこちの石垣が崩れ、櫓がいまにも崩れそうになっていた。
などがもう顔を出していた。無心に雑草を抜き取り、落ち葉を掃く。草むしりはまるで雑念を払う修行のようなものだ。
での研修だ。カリキュラムに沿って学ぶ。里山概論や土地利用、生態学的な視点、伝統的なコメづくり、地元食材の料理法などを学んでいる。その上で、イフガオ棚田を保全し、活性化することを自らのテーマとして選び、調査し、議論を重ねた。
究していた。発表を聴いたイフガオ州知事のハバウエル氏は「州の発展に役立つものばかりだ。ぜひ実行してほしい。予算を考えたい」と賛辞を送った。