★愛されるキノコ
能登半島の秋はキノコのシーズンだ。けさ(13日)、金沢から能登有料道路、主要地方道「珠洲道路」を経由して、半島の先端・珠洲市に着いた。沿道のあちこちに車が止まっていた。おそらくキノコ狩りの車だ。また、沿道近くの山ではビニールテープが張り巡らされている。これは、ナワバリ(縄張り)と言って、山林の所有者が「縄が張ってあるでしょう。立ち入ってはいけません」とキノコ狩りに人々に注意を促すものだ。つまり、マツタケ山の囲いなのだ。
キノコ狩りのマニアは、クマとの遭遇を嫌って加賀地方の山々を敬遠する。そこで、クマの出没情報が少ない能登地方の山々へとキノコ狩りの人々の流れが変わってきている。本来、能登地方の人々にとっては迷惑な話なのだが。
能登の人たちが「山のダイヤ」と呼ぶキノコがある。コノミタケだ。ホウキダケの仲間で暗がりの森の中で大きな房(ふさ)がほんのりと光って見える。見つけると、土地の人たちは目が潤むくらいにうれしいそうだ。「ありがたや」と拝むお年寄りもいるとか。1㌔7000円から1万円ほどで取り引きされ、マツタケより市場価値が高い。高値の理由は、コノミタケはスキヤキの具材になる。能登牛(黒毛)との相性がよく、肉汁をよく含み旨味で出て、香りがよい。能登の人たちは、キノコのことをコケと呼ぶが、コノミタケとマツタケをコケと呼び、それ以外はゾウゴケ(雑ゴケ)と呼んで区別している。加賀からキノコ狩りにやってくる人たちのお目当ては、シバタケだ。アミタケと呼ぶ地域もある。お吸い物や大根のあえものに使う。でも、能登に人たちにとってはゾウゴケなのだ。コノミタケへの思い入れはそれほど強い。
能登で愛されるコノミタケは能登独特の呼び名だ。でも詳しいことは分かっていなかったので、金沢大学の研究員が調べた。能登町や輪島市の里山林に発生しているコノミタケの分類学的研究を行ったところ、ホウキタケの一種でかつて薪炭林として利用されてきたコナラやミズナラ林などの二次林に発生していることが分かった。研究者は鳥取大学附属菌類きのこ遺伝資源研究センターや石川県林業試験場と協働で調査を進め、表現形質の解析および複数の遺伝子領域を用いた分子系統解析を進めたところ、コノミタケが他のホウキタケ類とは独立した種であることが確認されのである。そこで、ラマリア・ノトエンシス(Ramaria notoensis、能登のホウキタケ)という学名を付け、コノミタケを標準和名とすることを、2010年5月に日本菌学会第54回大会(東京)で発表した。
学名は付いた。しかし、コノミタケは発生量が減少傾向にある。発生地である薪炭林の老齢化や荒廃化により生息地が縮小しているのだ。
⇒13日(土)朝・金沢の天気 はれ
ドイツで9月25日から28日にかけて、東部のブランデンブルグ州やザクセン州計5州の学校や幼稚園で園児や小学生1万1千人以上が給食の食材からノロウィルスに感染し、下痢や吐き気などの症状を訴え32人が入院する過去最大規模の食中毒事件が起きた。ドイツ政府がロベルト・コッホ研究所などに委託した調査で、給食に使われた中国産の冷凍イチゴからノロウィルスが検出された。
人口1300人ほどの村が一丸となって取り組んだ美しい村づくりとはこんなふうだった。クリ、カシ、ブナなどを利用した「緑のフェンス」(生け垣)が家々にある=写真=。高いもので8mほどにもなる。コンクリートや高層住宅はなく、切妻屋根の伝統的な家屋がほどよい距離を置いて並ぶ。村長のギュンター・シャイドさんが語った。昔は周辺の村でも風除けの生け垣があったが、戦後、人工のフェンスなどに取り替わった。ところが、アイシャーシャイドの村人は先祖から受け継いだその生け垣を律儀に守った。そして、人工フェンスにした家には説得を重ね、苗木を無料で配布して生け垣にしてもらった。景観保全の取り組みは生け垣だけでなく、一度アスファルト舗装にした道路を剥がして、石畳にする工事を進めていた。こうした地道な村ぐるみの運動が実って、見事グランプリに輝いたのだった。
護型、3)多様性生物共生型、4)優れた景観生態型、5)持続的な水・土地資源利用型、と5つのタイプがあると説明し、中国ではGIAHS地域を奨励し保護するために、1)多主体参画の仕組み、2)動的保全の仕組み、3)生態や文化報償制度、4)有機農業、5)グリーンツーリズムやエコツーリズムなど観光産業を進めていると述べた。その上で、「中国の重要農業文化遺産(GIAHS)の保護に関する誤った認識もある」と述べた。その「誤った認識」とは「現代農業開発との対立」、「農家生活レベル改善との対立」、「農業文化遺産地の開発との対立」との3点だ、と。
ないかという意見である。閔研究員は、「対話を重ね成果を上げればこうした対立した認識も薄まると思う」と述べた。
中国の3高 中国のマンションの建設ラッシュはピークを越えたと言われているが、地方ではその勢いは止まっていないと思った。中国・浙江省青田県方山郷竜現村の水田養魚を見学した(8月31日)。その山あいの村でも、マンション建設が進んでいた。さらに新築マンションの看板がやたらと目についた=写真=。中国人の女性ガイドがバスの中でこんなことを披露してくれた。「日本でも結婚の3高があるように、中国でも女性の結婚条件があります」と。それによると、1つにマンション、2つに乗用車、そして3つ目が礼金、だとか。マンションは1平方㍍当たり1万元が相場という。1元は現在12円なので円換算で12万円となる。1戸88平方㍍のマンションが人気というから1056万円だ。それに乗用車、そして礼金。礼金もランクがあって、基本的にめでたい「8」の数字。つまり、8万元、18万元、88万元となる。この3つの「高」をそろえるとなると大変だ。
のコーナーがあり、マグロは人気だった。醤油は少々甘口だったが、問題は「チューブ入りわさび」だった。これが、むせ返るほど辛い。半端ではない辛さだ。チューブには「S&B」とのマークが入っていたので、日本でおなじみにエスビー食品だと思っていたら、これが辛すぎする。何か変だと思いながら、涙目でよくロゴを見ると「ろ&B」=写真=とも読め、明らかに「S&B」とは異なる。辛味成分(アリル芥子油-アリルイソチオシアネート)の調合が明らかにおかしいと思いつつも、ただこの刺激が慣れてくるとなんと脳天に心地よい。周囲も「これ以上食べると脳の血管がおかしくなるかもしれないと」と言いながら食べていた。
戻り、祖父母が育てている。この村の幼稚園児は10ヵ国余りから来ており、そのため「国連」幼稚園と呼ばれているそうだ。
たグループの一つ。視察は3日目が青田県方山郷竜現村で、4日目は小舟山郷の2ヵ所で行われた。双方とも海抜300㍍から900㍍の山間。青田県の水田養魚は600年以上の歴史があるといわれる。水田に入り込んだ川魚が成長することはよくあるが、青田県の人々は600年にわたって。田んぼでの養魚に知恵と工夫を重ねてきた。
に炭火で乾燥させたものは1㌔300から400元と贈答用としても人気がある、という。この村では田魚を嫁入り道具にする習わしがある。また、田魚の踊りもある。
「世界農業遺産の保全と管理に関する国際ワークショップ」の2日目(8月30日)と3日目は現地視察が行われた。最初に訪れたのが、紹興市が次のGIAHS認定に向け動いている会稽山(かいけいざん)の「古香榧林公園」。当地では、秦の始皇帝も登った山として知られる。ここでは昔から榧(カヤ)の木が植栽されている。ざっと4万本、中には樹齢千年以上のものある。カヤ(学名:Torreya nucifera)は、イチイ科の常緑針葉樹。材質は弾力性があり加工しやすい、樹脂が多く風合いが出る。碁盤や高級家具、木彫の材として用いられてきた。
今回のワークショップの日本側の発表で一つのキーワードとなったのが「レジリエンス(resilience)」だった。レジリエンスは、環境の変動に対して、一時的に機能を失うものの、柔軟に回復できる能力を指す言葉。生物の生態学でよく使われる。持続可能な社会を創り上げるためには大切な概念だ。2011年3月11日の東日本大震災を機に見直されるようになった。「壊れないシステム」を創り上げることは大切なのだが、「想定外」のインパクトによって、「壊れたときにどう回復させるか」についての議論をしなけらばならない。よく考えてみれば、日本は「地震、雷、火事…」の言葉があるように、歴史的に見ても、まさに災害列島である。しかし、日本人は大地震のたびにその地域から逃げたか。東京や京都には記録に残る大震災があったが、しなやかに、したたかに地域社会を回復させてきた。ある意味で日本そのものがレジリエンス社会のモデルなのだ。
世界農業遺産(GIAHS)の国際ワークショップが開催されている紹興市は中国・浙工省の江南水郷を代表する都市とされる。市内には川や運河が流れ、 その水路には大小の船が行き交っている。歴史を感じさせる建造物や石橋などと共に見える風景は「東洋のベニス」だろうか。人口60万人の水の都だ。