☆大の里横綱昇進パレードは沸き、チェロとワインに酔いしれる

あの輪島以来52年ぶりに石川県から大相撲の新横綱に昇進した大の里関の祝賀バレードがきのう(29日)午後、出身地の津幡町で開催された。同町に住む親せきが自宅の2階から撮った写真を送ってくれた。オープンカーに二所ノ関親方と大の里関が乗り、こちらに向かって手を振ってくれている=写真・上=。1.2㌔のルートを30分ほどかけて進み、沿道の町民やファンが「おめでとう」「唯一無二」などと声援を送っていたようだ。祝賀パレードは去年夏場所の初優勝を記念して7月に催されていて、今回で2回目となった。

横綱昇進後、初めて故郷に凱旋した大の里関には栄誉も贈られた。パレードの到着点の町文化会館シグナスで報告会が開かれ、馳知事から県民栄誉賞が、矢田町長から町民栄誉賞がそれぞれ授与された。7月13日に初日を迎える名古屋場所でのさらなる奮闘を期待する声に、大の里関は「お祝いムードはきょうで終わり。あすから切り替えて稽古して、頑張りたい」と決意を新たにしていた(メディア各社の報道)。

きのう午後はコンサートに出かけた。金沢歌劇座で開かれた金沢交響楽団の第75回定期演奏会=写真・中=。同楽団は1972年に結成され、教員など様々な職業の社会人や主婦、学生らにより運営されているアマチュア・オーケストラ。今回の演奏曲はブラームスの『ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲』、そしてドボルザークの『チェロ協奏曲』。オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)からプロのバイオリン奏者・坂本久仁雄氏、チェロ奏者・大澤明氏が入り、指揮者は山下一史マエストロがタクトを振るという、ある意味で豪華な演奏会だった。

ドボルザークのチェロ協奏曲は、独奏チェロの技巧的な美しさと、ドラマティックとも言えるオーケストレーションが印象的な名曲でもある。情感豊かに奏でられ、客席で酔いしれていた。

さらに酔いしれたのが、コンサートの終了後に金沢で開催されたワイン・セミナーに参加したとき。「オーパス・ワンとロバート・モンダヴィの世界」をテーマに、カリフォルニア・ワインを楽しみ学ぶ会だった。「ワインとは私にとって情熱である。そして家族、友人である。それはまた、温かい心、寛大な精神でもある」は、カリフォルニア州ナパ・ヴァレーを拠点にワイン造りに生涯を捧げたロバート・モンダヴィの名言だ。

そのロバート・モンダヴィがこだわって造ったワインが「オーパス・ワン」=写真・下=。カリフォルニアの季節外れの低温、タイミングの悪い雨、収穫直前の熱波などの難しい気候にめげずに造り続けるヴィンテージの豊穣なストーリーに耳を傾けながら味わった。ちなみに、オーパス・ワンは、音楽用語で「作品番号1番」。唯一無二のワインとの意味が込められているそうだ。

⇒30日(月)午前・金沢の天気  はれ