サンバの迫力

会場をぐるりと回ると、ポスターやパンフレットがあちこちに積まれ、手にとって見るだけでも楽しい。「食べて考える外来種ワークショップ」というポスターが目についた。日付をみると20日にすでに行われた日本の環境省のサイドイベントだった。このイベントに参加した人に聞くと、会場で「ブラックバスバーガー」が参加者に振る舞われたそうだ。琵琶湖で駆除された外来魚ブラックバスの切り身をフライにして、タルタルソースで味付けしパンではさんだもの。これが結構いける味だった、とか。もちろんワークショップでは、外来種が在来種の生態系を劣化させるなど世界で年数十億ドルの経済損失を引き起こしているなどの問題が話し合われた。
行き交う人々は国際色豊かだ。午前中、会議場までの道を歩いていると。歌をうたいながら歩く女性3人がいた。サンバの旋律で、「ブラジ~ル、ラララ」と大声で。3人が横切った瞬間に、迫力という圧を感じた。COP10では、2011年からの生態系保全の取り組み指針となる新戦略目標を協議している。ブラジルなどの途上国は「生物多様性の損失を止めるためには、これまでの100倍の資金援助が必要」と先進国側に訴えている。朝の迫力を思うと、紛糾する会議の様子がどれほどか想像に難くない。
⇒21日(木)夜・名古屋の天気 くもり