前回ブログで述べた日常で警戒するリスクは地震のほかにもある。。クマの出没が金沢でも相次いでいる。石川県自然環境課がまとめている「令和7年ツキノワグマ目撃痕跡情報」(12月24日時点)によると計409件に上り、このうち金沢市内では61件だ。身近なケースでは、11月11日午後6時35分ごろ、山手に近い銚子町で体長1㍍ほどの1頭を目撃したと住民から行政に出没情報が寄せられた。このため、市職員と警察署員がパトロールを行い警戒した。銚子町は付近に北陸大学があり、金沢大学とも近い。金沢大がある角間キャンパス付近では「クマ注意」などの看板が掲げられている。通学する学生たちの間でも緊張感が漂っているのではないだろうか。

懸念されるのは正月の神社への初詣だ。「白山さん(しらやまさん) 」と呼ばれる、白山市の白山比咩神社は金沢からの参拝者も多い。その白山さんの境内に七五三詣での時季にクマが出没してニュースになった。11月1日午前6時10分ごろ、「クマが南参道から神社の建物の方へ向かっていくのを参拝者が目撃した」と神社から市に通報した。境内では10月22日午後にもクマが目撃されていた。白山比咩神社に行くと、本殿入り口の山門などに「クマ出没注意」の立て看板が置かれていた=写真・上、10月23日撮影=。クマによる人身被害は令和2年(2020)に金沢市や白山市などで15人に及んでいる。注意したい。

冒頭の目撃痕跡情報409件のうち、白山麓の加賀地区の4市(加賀、小松、能美、白山)で360件、医王山がある金沢と周辺の2市1町では81件となる。では能登地区ではどうか。9市町で28件となっている。半島という立地、そして標高の高い山がないことからクマの出没は少ないのだろうと考えがちだが、そうでもない。令和3年(2021)は年間で計264件だったが、うち60件が能登地区だった。同年の目撃痕跡のマップ図=写真・下=を見ると、加賀地区や金沢周辺では山沿いが多いが、能登では海沿いが多い。とくに半島尖端の珠洲市や能登町での情報はまさに海岸沿いだ。とうことは、クマは対岸の富山県から富山湾を泳いで能登に渡って来たのだろうか。あくまでも憶測だ。
実際、泳ぐクマを見たことがある。40年余り前の話だ。新聞記者時代にレジャー欄で『ぐるり白山』という企画記事を担当していた。富山県の庄川峡を訪ね、小牧ダムで遊覧船に乗って、大牧温泉に向かった。季節は6月だった。曇り空で今にも雨が降りそうな天気。出港してしばらくして乗客がざわめいた。「クマが泳いでる」。船の舳先を横切るように犬かき姿で泳いでる。しかも、かなり速いスピードで、対岸に向かっていた。エサを求めて泳ぎ渡る。本能として泳ぐ。生き抜くための生命力というものを当時感じた。
それ以来、クマは泳ぐ動物というイメージが自身にはインプットされている。能登半島の尖端の海岸沿いで目撃されるクマ情報。繰り返すが、富山湾を泳いで渡って来るのだろうか、これからも注視したい。
⇒29日(月)午後・金沢の天気 はれ
