自民党総裁選はあす4日に投開票が行われる。メディア各社は終盤の情勢を追っている。フジ系FNNによる全国の党員票の動向調査(3日付・Web版)では、高市前経済安全保障担当相が地元の奈良県など関西圏をはじめ17の都道府県で他の4候補をリードしている。小泉農水相は地元・神奈川県など15の県で優勢で、高市氏を追っている。高市氏と小泉氏は6つの県で競り合っている。林官房長官は地元の山口県など4つの県で優勢で、茂木前幹事長と小林元経済安保相は苦戦している。

一方、国会議員票の動向については、小泉氏が80人を上回る支持を固め、党員票の動向と合わせ、現時点で総合的にトップとなっている。次いで林氏が約60人、高市氏が40人を超える議員の支持を固めていて、党員票の動向を踏まえると、高市氏、林氏による2位争いが展開される見通し。ただ、態度を明らかにしていない議員が50人ほどいるため、トップを巡る争いは予断を許さない情勢となっている。
NHK「マイあさ!」(2日付・Web版)から。議員票について、記者のコメント。「小泉さんがおよそ70人、高市さんがおよそ40人を固めています。この2人の間に、およそ60人を固めている林さんがいます。小林さんと茂木さんはおよそ30人を固めています。小泉さんはもともと派閥には所属していなかったこともあって、党内幅広く支持を集めています」
党員票について記者のコメント。「高市さんが、ほかの4人を先行しています。そのあとに、小泉さんと林さんが続く展開となっています」「高市さんは、去年(令和6年)の総裁選でも党員票はトップでしたが、その後も全国各地を歩いていますので、知名度はありますし、ネット戦略は、ほかの陣営が一目置いています。一方の小泉さんは、先週、陣営内でのステマ問題が明らかになりましたよね。好意的なコメントを動画配信サイトに投稿するよう要請していたわけですが、陣営の中から党員の支持獲得への影響を懸念する声が聞かれます」
読売新聞社は終盤の情勢を淡々と報じている(3日付・Web版)。「小泉進次郎農相と高市早苗・前経済安全保障相が先行し、林芳正官房長官が追う展開となっている。小林鷹之・元経済安保相、茂木敏充・前幹事長も支持拡大を図っている」
朝日新聞系のAERAは面白い分析をしている(1日付・Web版)。「実は永田町では、小泉氏のステマ疑惑の前から、『小泉VS.高市では小泉が勝つが、小泉VS.林では林が勝つ』との声が多かった。決選投票では安定感がある林氏に議員票が流れるとの見方だ」
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