「暗雲垂れこめる」という言葉があるが、まさにこのことを指すのだろう。きょう午後3時半ごろ金沢の上空を分厚い雲が覆い、午後4時ごろから雨音が激しくなってきた。気象庁は午後3時32分、石川県の加賀地方に「竜巻注意情報」を発表した。竜巻などの突風は、発達した積乱雲が近づいたときに発生する。気象台は、雷や急な風の変化、それに「ひょう」が降るなど、積乱雲が近づく兆しがある場合は突風に十分注意し、頑丈な建物などの中で安全を確保するようにと呼びかけている。まさに不穏な空模様だ。

きょう午後、石川県の「水がめ」でもある手取川ダムの様子を見てきた。県内は猛暑続きで、熱中症警戒アラートがおととい(2日)までに37回(初回7月4日)も出されていて、年間の発出回数ではこれまで最多だった2023年の36回を更新している。この猛暑、いつまで続くのかと思うと同時に水不足の事態になりはしないかと懸念を抱く。県内13の市と町に水を供給し、人口の7割の水道をまかなっている手取川ダムの貯水率は、きょう午後4時時点で32%となっている(「石川県防災ポータル」より)。
白山市白峰の手取川ダムに行くと、ダム上流の河川は半ば干上がった状態のようにも見え、心細く感じた。なにしろ、先に述べたように梅雨時の7月から8月初めにかけては極端な高温と少雨が続いた。一方で、8月6日から10日を中心には極端な大雨となり、石川県では線状降水帯が発生し7日の金沢の降水量は332㍉を観測、短期集中の大雨となった。ところが、その雨水は手取川ダムには届かなかったようだ。
前述した2023年の渇水期には手取川ダムの貯水率が9月末に一時16%まで低下した。行政が節水を呼び掛ける際の基準とされる20%を割り込んだが、その後に雨天となり節水にまでに至らなかった。天気予報では今月中旬ごろから加賀地方で雨の日が続くので余計な心配なのかもしれない。「暗雲が垂れこめる」、ある意味で実にありがたい。
⇒4日(木)午後・金沢の天気 くもり時々あめ