きょう「8月4日」は線状降水帯の怖さを初めて思い知った日でもある。3年前のことだ。以下、2022年8月4日付のブログを再録する。この日の石川県内は、1時間に100㍉の猛烈な雨に見舞われ、気象庁は記録的短時間大雨情報を発表した。金沢地方気象台は、日本海にある前線に向かってあたたかく湿った空気が流れ込み、県内では大気の状態が非常に不安定と注意を呼びかけていた。
とくに金沢市や加賀地方が集中豪雨に見舞われ、小松市の平野部や白山市白峰では、午前10時半までの1時間で100㍉が降り、白山市河内では午後3時までの24時間に降った雨は385㍉となった。このため気象庁は、金沢市と小松市、白山市、能美市など6つの市に土砂災害の危険性が高まっているとして土砂災害警戒情報を発表した。

国土交通省金沢河川国道事務所は、小松市を流れる梯(かけはし)川について、堤防より水位が上がり氾濫が発生したとして、午後2時30分に氾濫発生情報を出した。また、白山市を流れる手取川についても、警戒レベルが最も高いレベル5の「緊急安全確保」を同市の9572世帯を対象に出した。そして、警戒レベル4の避難指示を小松市全域の4万4767世帯、金沢市の8万5759世帯などに出した。
この日の夕方、金沢市内の中心部を流れる犀川に架かる下菊橋の近くを通ると、濁流が波打ち、暴れ川のようになっていた=写真=。金沢出身の詩人で小説家の室生犀星が「美しき川は流れたり」と讃えた犀川だ。撮影時、市内では雨は止んでいたが、山間部はぶ厚い雨雲に覆われていた。
この日、石川県の馳知事は国立公園に指定されて60年を迎えた白山をPRするため、前日の3日から白山を登山していた。4日朝、馳氏は職員ともに山小屋を出て下山し、3時間後の正午すぎに登山道の入り口に到着した。しかし、豪雨のために一本道の県道・白山公園線が通行止めになった影響で移動できず、登山道の入り口で足止め状態になった。
金沢地方気象台は翌5日午後6時までに降る雨量は金沢・加賀地方で200㍉、能登地方で150㍉と予想され、引き続き土砂災害や川の増水に警戒するよう呼びかけていた。
金沢・加賀地方を襲った線状降水帯。さらに2年後の2024年9月には能登に「記録的な大雨」をもたらした。元日の震災からの復旧・復興の途上にあった輪島市などが9月21日、22日の48時間で498㍉の豪雨に見舞われた。震災と併せて2重災害となった。
以上のブログを書き終えてテレビを視ると、きょう小松市では午後1時半すぎに全国で最も暑い40.3度を観測したとニュースが流れていた。気温40度以上を「酷暑日」と言うそうだ。初めて知った。酷暑日が普通にニュースで流れる、そんな日常がやって来たのだろうか。
⇒4日(月)午後・金沢の天気 はれ