
本格的な夏がやって来た。気象庁はきょう北陸が梅雨明けしたとみられると発表した。ことしの梅雨明けは平年(7月23日)に比べて5日早く、去年(7月31日)に比べて13日早い。金沢地方気象台によると、北陸は太平洋高気圧に覆われておおむね晴れるものの、向こう一週間は山沿いや山地を中心ににわか雨や雷雨となる所もあるようだ。金沢の自宅近くにある大乗寺丘陵公園に行く。頂上部からは市街地や日本海を見渡すことができる。梅雨明けの金沢の上空を眺めると薄雲がところどころで広がっていた=写真・上、午前11時半ごろ撮影=。

それにしても暑い。うだる暑さだ。自宅近くにある街路の温度計で38度となっている=写真・中、午後3時すぎに撮影=。この暑さはこれでは済まないようだ。気象庁は今月14日、九州南部や沖縄地方を除く日本の広い範囲に「高温に関する早期天候情報」を発表した。今月20日ごろから、この時期としては10年に一度程度しか起きないような著しい高温になる可能性があるとしている。

この暑さの中、JR金沢駅の駅西広場では水辺に夏の花、ハスが咲き誇っている=写真・下=。淡い桃色の花は人の気持ちを和ませるだけでなく、心にしみこんでくるような存在感がある。「蓮(はす)は泥より出でて泥に染まらず」という教訓めいた言葉もある。水面下はドロ沼ではあるが、清らかで美しく咲く姿に、いにしえより人々は自らの人生を重ねてきたのだろう。
俳人の高浜虚子はこんな句をひねっている。 「黎明の雨はらはらと蓮の花」。明け方に雨が降り、蓮の池からパラパラと葉を打つ音がした。蓮を見ると花が咲いていた。花を見に来いと蓮が伝えてくれたのだろう。泥中の蓮の奥深い魅力ではある。
⇒18日(金)夜・金沢の天気 はれ