★参院選は終盤へ 石川の5候補、能登地震復興への想いとは

参院選も後半戦に入ったが、それにしても静かな選挙選だ。「お願いします、お願いします」と連呼する選挙カーが金沢の自宅近くをたまに通る程度。石川選挙区(定数1)は全県が選挙区なので、金沢や能登、加賀を巡るのに時間がかかるのだろうか。ただ、後半から終盤にかけて金沢に集中してくるので、1議席をめぐる戦いはこれから激しくなるのかもしれない。

今回の選挙で自身が注目するのは、去年元日の能登半島地震の復旧・復興にそれぞれの候補者がどう向き合い、何を訴えているか、だ。そこで、候補者の公約や地元メディアでのインタビュー記事などから拾ってまとめてみた。以下、5人の候補を届け出順に。                    

◇共産党・村田茂候補(62):医療費と介護費の免除はことし6月まで延長されたが、さらに少なくとも9月まで延長させる。住宅再建で家を建てるには300万円の支給だが、少なくとも600万円に引き上げるべき。仕事の問題と住宅の問題は急を要している

◇自民党・宮本周司候補(54):まずは社会のインフラ整備。生活の再建と同様になりわい再建にまだ判断を迷っている多くの事業者がいる。復旧によって再生される街の雰囲気や街並みを具体的なイメージで語り合い、復興の姿を具現化し共有することが先決だ

◇国民民主党・濱辺健太候補(31):復興には仕事と教育環境を整える政策が必要だ。能登には空港があるので発着便を増やし、周囲を整備することで企業誘致や新しい産業を生み出す環境づくりを進める。そのための資金的な支援は国が後押しする

 ◇NHK党・小澤正人候補(49):コアとなる市の中心部を目に見えるカタチで復旧する。そうしたシンボル的なところが目に見えると、人々には安心感が生まれる。インフラ整備も急ぐ必要があり、各市町を結ぶ幹線道路が傷んでいるので復旧を加速させる

◇参政党・牧野緑候補(40):子育て世代が安心して暮らせる環境を整える。そのためには自給力が必要で、国として畑付きの住宅を整備したり、農業や漁業の人材を育成する学校をつくる。若者世代にもこうした学びを通して復興に参画してもらう仕組みを創る

能登の復旧・復興について、それぞれが考えを具体的に述べているので、実に分かりやすい。とくに、復興のシンボルづくりには共感する。ふと思ったことだが、ならば能登の復興をテーマに5人でパネル討論を開いて、互いに考えを深めてはどうだろうか。思いつきを述べたにすぎない。

⇒15日(火)午後・金沢の天気  はれ