去年元日の能登半島地震の後の海岸線とめぐると、これまで見たことがないような絶景が広がっている場所がいくつかある。その様子はこのブログの2024年12月28日付「☆変わる光景、変わらぬ光景~2024能登地震・豪雨 その3~」でも紹介した。きのう(19日)のNHKの石川ローカルニュースによると、国が認定する「日本風景街道」への登録を目指す動きが報じられていた。以下、NHK公式サイトからそのニュースを引用する。
◇

国土交通省などは能登地方の海沿いの道路を「絶景海道」として、地震で隆起した海岸を新たな名所とするなど復興の指針となるプランをまとめることになりました。
国土交通省や県、能登地方の7つの市と町は、能登半島地震と豪雨災害からの復興を進めるための検討会を立ち上げています。検討会では眺めのいい沿岸部を通る全長250㌔の道路を「能登半島絶景海道」として、道路の整備を中心に復興の指針となるプランを話し合っています。
先週開かれた2回目の会合では4つの方針が示され、地震によって隆起した海岸を新たな「絶景」として周遊ルートに組み込むことや道の駅のサービス機能を拡充させることが盛り込まれました。また、サイクリングルートとして自転車で走りやすい環境を整備することや国が認定する「日本風景街道」への登録を目指すことも盛り込まれました。
検討会はさらに具体的な取り組みについて話し合い、ことし秋ごろまでにプランをまとめることにしています。検討会の委員長を務める金沢大学の藤生慎教授は「地震による地形の変化で新たな観光スポットもできた。計画が実現すれば観光面で最先端の地域になると期待している」と話していました。
◇
塩田村で知られる珠洲市仁江町と同市真浦町を結ぶ逢坂トンネルは土砂で埋まり、国土交通省はトンネルの海側沿いに全長1.7㌔の迂回路を造成した。この迂回路を走ると、地震で崩れた山の岩肌がむき出しになった光景が続き、まさに見る人を圧倒する。この光景はまさにジオパーク(Geopark)ではないだろうか。大地の造形物は何千年、何万年と歴史を刻みながら少しづつ姿を変えきたのだと実感する。上記の検討会の委員長のコメントにあるように、「観光面で最先端の地域」ではないだろうか。3千年に一度の地震と称される能登半島地震の跡をどう活かすか。
⇒20日(火)夜・金沢の天気 くもり