☆旧統一教会に高裁も解散命令 元会長は金沢市長選に立候補

今月8日投開票となる金沢市長選に4人が立候補している=写真=。現職と新人3人が選挙戦を争っているが、中でも異色なのが世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の元会長、徳野英治氏が立候補していること。なぜ政治に足を踏み入れているのか、そして、このニュースを徳野氏はどう受け止めているのだろうか。

旧統一教会の解散命令請求を巡る即時抗告審で、東京高裁は4日、解散を命じた東京地裁決定を支持し、教団側の即時抗告を退ける決定をした。命令の効力が生じ、裁判所が選任する清算人が教団財産を調査・管理し、献金被害者への弁済などの清算手続きが始められる。宗教法人格は失われ、税制上の優遇措置を受けられなくなる。法令違反を理由とした解散命令は、オウム真理教などに続き3例目。過去2例は刑事事件化した犯罪行為が理由になったが、甚大な被害が生じた献金勧誘という民法の不法行為を理由にしたのは初めて。教団側が最高裁に不服を申し立て、最高裁が解散の判断を覆せば、清算手続きは止まることになる(メディア各社の報道)。

徳野氏は金沢生まれの能登育ちで、金沢の高校時代の同級生だった。高校生の時から熱心に教会に通っていた。高校を卒業してからは会うこともなかったが、再び彼を見たのはテレビだった。統一教会の霊感商法が社会問題となり、2009年2月に警視庁の摘発を受け複数の教団信者が逮捕されるという事件があった。このとき、徳野氏は記者会見で謝罪し、「コンプライアンス宣言」を発した。この宣言以降は捜査機関による検挙はなかったものの、霊感商法は止まっていなかった。全国霊感商法対策弁護士連絡会によると、1987年から2021年までの霊感商法による「被害件数」は3万4537件で、「被害総額」は約1237億円に上る(Wikipedia「全国霊感商法対策弁護士連絡会」より)。

徳野氏は政治家とのネットワークづくりにも長けているようだ。2012年から13代会長(2020年まで)となり、その間の2016年6月、当時の安倍総理から首相官邸に招待されていたとの報道もあった。双方が反共産主義の立場を共有していて、教会側が自民党候補者の選挙支援などを行っていた。自民の議員秘書の中には信者が入り込んでいるなどと、新聞メディアなどで報じられたこともある。

教団の実力者だった徳野氏が金沢市長選に出馬した狙いは何だろうか。以下、あくまで憶測だ。それは、旧統一教会トップの韓鶴子総裁が逮捕・起訴され、また、解散命令の是非が東京高裁で審理されてきた。そんな中で、動揺する信者の気持ちを引き締めたいとの思いがあるのかもしれない。あるいは、宗教法人の解散を見越して政治団体化を狙っているのか。

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