近所のガソリンスタンドの前を通ると、「会員価格151円」の表示が出ていた=写真・上=。会員ではないが、安くなっているので給油した。非会員の単価は1㍑156円だ。同じスタンドで11月27日に給油したときは161円、10月24日は173円だったので、この数ヵ月で随分と価格が下がった。金沢市内でガソリンの小売価格が150円だったのは2021年と記憶しているので、4年ぶりではないだろうか。

先日からのメディア各社の報道によると、政府は物価高対策として、ガソリン税の暫定税率25.1円を12月31日に廃止して補助金支給を終え、年明けの2026年1月1日には、減税対応に移行するとのこと。これを受けて、金沢市内でも1㍑当たりの販売を140円台を表示するスタンドも現れたようだ。高市政権の肝煎りのガソリン値下げ政策ではある。果たしてガソリンの値下がりは年明けも続くのか。ガソリンスタンド業界への影響はないのだろうか。EVやハイブリッド車の普及でガソリン需要そのものが減少しているだけに業界は今後どのような動きを見せるのか。
一方、鶏卵は高値止まりが続いている。「物価の優等生」と称され、長らく価格が安定していた。スーパーでは10個入りパックが200円前後で売られていて、特売日では160円だった。それが、2022年12月ごろから1パック「269円」、今では「店長おすすめ品」ではあるものの、1パック299円(税込み323円)だ=写真・下=。

鶏卵の高値の理由は理解できなくもない。ニワトリの飼料の多くを海外からの輸入に頼っていて、円安やロシアによるウクライナ侵攻の影響などで輸入飼料の価格が高騰、さらに国内での鳥インフルエンザの影響が価格高騰をまねているとメディアが繰り返し報じている。
その鶏卵の価格高騰で新しく出てきた言葉が「冷凍液卵」。卵の殻を取り除いた「液卵」を冷凍することで保存期間を1年半程度延ばすことができる。夏に鶏卵の需要が減るのでこの時期に業界では液卵を製造し、冬場の需要期に売り出している。この冷凍液卵の生産を増やすことで秋から冬の卵の価格が安定するとの見方から、農水省では今年度の補正予算案に4億5000万円を盛り込み、業者が冷凍液卵の保管施設を新設する際に補助金を出すことにしている。
確かに冬場はケーキなどの洋菓子需要が高くなり鶏卵も高騰するが、それを鶏卵の需要が下がる夏場でつくった冷凍液卵で補うことで卵価を抑える。果たして話はうまく運ぶのか。
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