夜中に目が覚め、スマホをチェックして驚いた。青森県の三陸沖を震源とするマグニチュード(M)7.6の地震があったと速報が流れていた。M7.6は能登半島地震と同じなので、地震の大きさは想像がついた。以下、メディア各社の報道による。8日午後11時15分ごろ、青森県八戸市で震度6強を観測する地震があった。気象庁は青森県太平洋沿岸、岩手県、北海道太平洋沿岸中部に一時、津波警報を発令した。9日午前1時10分までに、岩手県の久慈港で70㌢の津波が観測された。

この地震を受け、内閣府と気象庁は9日未明、北海道沖から三陸沖にかけて巨大地震が発生する可能性が平常時よりも高まったとして「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を初めて発表した。事前の避難は求めず、今後1週間、避難経路の確認や家具の固定など地震の備えへの再確認を呼びかける。「後発地震注意報」の呼びかけは2022年12月に国が運用を始め、後発の地震がさらに大きなものとなる可能性がある場合に発せられる。2011年3月11日に起きたM9.0の東日本大震災の2日前にM7.3の地震が発生している。
被害は北海道と青森県、岩手県のまとめによると、今回の地震で合わせて50人がけがをした。青森県では午後2時現在で、住宅3棟と小屋や倉庫など8棟の合わせて11棟の建物の被害が確認されている。青森県東通村の小田野沢漁港では地盤沈下があり、港内の電柱が傾いて荷さばき所の建物に接触しているのが確認された。また、同県八戸市にある八戸港フェリーターミナルでは、亀裂が入った駐車場内の地面から砂や水が噴き出すなど液状化現象が起きている。八戸 市役所の事務所では25㍍にわたりロビーの床に亀裂が入った。同市にある八坂神社では、歩道に面した高さ3㍍ほどの鳥居が根元から倒れ、歩道をふさいだ(9日付・NHKニュース公式サイト)。
今回の地震のマグニチュードはその後、7.5に修正された。この領域のプレート境界では、1923年1月1日から2011年3月11日の東日本大震災までの間にM7.0以上の地震が10回発生するなど、規模の大きな地震が繰り返し発生している。1968年5月16日にはM7.9の十勝沖地震が発生し、太平洋沿岸の各地を津波が襲ったほか、強い揺れでがけ崩れなどが起き、52人が亡くなった。また、1994年12月28日にはM7.6の三陸はるか沖地震が発生し、震度6を観測した八戸市で3人が死亡した。このときは、M7.6の地震が発生した10日後に近い場所でマグニチュード7.1の地震が発生している(同)。過去に強い揺れをもたらした後発地震が発生しているだけに緊張感が続く。
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